【東東京】「映画館で待ってます」ある書き込みが私の衝動を突き動かしました(詩織)

2025-02-04

冬の冷たい風が頬をなでる1月の夜、私はパソコンの画面に釘付けになっていた。何気なく覗いた掲示板の書き込みが、私の心を激しく揺さぶったのだ。

「東京に待ち合わせができる映画館があるか知りたいです。暗い館内で見知らぬ人と楽しみたいと思っています」

その言葉に、思わず息を呑んだ。まるで自分の心の奥底にある願望を、誰かにのぞかれたような気がした。同じ思いの女性がいるなんて。指先が震えながら、私はすぐさまその掲示板をブックマークに追加した。

続く返信は、東東京のある映画館についてだった。

「こぢんまりとして落ち着いた場所です」

「何人かの女性と楽しみました。行ってよかった」

「平日の昼間は男性の常連がいるよ」

その言葉のどれもが、私の好奇心に火をつけた。

それに彼女はこう答えた。

「ぜひ、行ってみたいです。来週の同じ曜日に会える方はいますか? 私は黒髪のロングヘアです」

日付を確認し、胸が高鳴る。彼女が約束した日は明日。そして明日は、私の休日だった。運命のいたずらとしか思えない偶然に、私は戸惑いながらも、ある決意を固めた。黒髪ロングの彼女が一体どうなるのかを見届けたい。その思いが、私を突き動かした。

翌日、心臓の鼓動が早まるのを感じながら、映画館の入口に立った。冬のコートの下には、オフショルダーのニットワンピ。薄手のストッキングとハイヒールという大胆な装いで、下着すら身につけていない。寒いというよりも好奇心が勝り、全身がほてっている。

ドアを開けると、薄暗い空間が広がっていた。天井に取り付けられた小さなモニターから、声を上ずらせた女性の映像が大音量で流れている。見たところ数人の男性客がいるだけだった。あの黒髪ロングの女性はどこ?

きょろきょろしていると、突然、スーツ姿でメタルのメガネをかけた男性が私の腕に触れた。革のブリーフケースを持ったその男は、私を隅の座席に座らせた。

「待ち合わせ?」

彼の声は低く、落ち着いて、やさしげだった。年齢は30代? 私と同じか少し上だろうか。いわゆるイケメンではないけれど、塩顔の少しSっぽい顔立ちがストライク。パリッとした清潔感のあるシャツと、短く切り揃えてある爪も好感がもてた。

「黒髪ロングだから、そうかなって」

あっと声が出そうになった。自分もロング、それも限りなく黒に近いブラウンなのだ。

緊張で言葉が出てこない私は、かろうじてコクンとうなずいた。

「名前は?」

「詩織……」

「シオリちゃん、はじめまして」

彼は私の髪、唇、首、肩へとキスの雨を降らせた。

キスに気を取られていると、オフショルダーのニットワンピから、ぷるんっと片方の胸が飛び出す。

「すごいねシオリちゃん、最高だよ」

メガネの男は、私を椅子に押し込むと、大きく足を開かせた。

前席には振り向いている初老の男性がいて、斜めにかぶった帽子から片目だけで凝視している。生まれて初めての経験に一瞬恥じらいを感じたが、それもつかの間。メガネ男が私の前にひざまずき、濡れそぼっている秘所に顔を埋めたからだ。

「あっ!」

M気質だからか、時折当たるザラッとしたヒゲの感触に、ジュッジュッと溢れてしまう。

「感度がいいね。よく濡れてるよ」

メガネ男の舌が私の敏感な部分を、焦らすように舐めしゃぶってくれる。私は瞬く間に快楽の頂点へと導かれていった。いつのまにか周囲には目、目、目。どれもみな、ぎらついている。暗い映画館で、見知らぬ男たちの視線を感じながら味わう快感は、想像以上に刺激的だった。

遅れてきた黒髪ロングの女性が、これを目にしたら?

そう思うと、さらに興奮が高まった。私は声を押し殺しながら、波のように押し寄せる快感に身を委ねた。

最後の仕上げなのか、男性の指が私の中に滑り込み、クリトリスの裏側をトントンしながら、舐めしゃぶりはじめた。弱点を表と裏から刺激され、私は背中を反らし、快感に震えた。

「これ、好き…もっとしてっ」

メガネ男の頭をかきむしると、彼は指を3本に増やし、快感を掘り起こすようにじっくりと掻き回し始めた。同時に別の手が乳首に伸びてくる。前の席にいた初老の男が、身を乗り出していた。優しく乳首をすり潰すような手加減が、年の功を感じさせる。

二人の男性に上下を責められ、私の理性は静かに崩壊していった。映画館の薄暗がりの中、自分で自分に酔いそうな艶っぽい吐息と、濡れた肉がこねくられる卑猥な音だけが響いていた。

「すごくいい……!」

私の声が上ずる中、男たちの指の動きはさらに激しくなった。全身を貫き、上へ上へと上がってくる快感の波に、私は震えながら身を任せた。

そのときだった。

一番前の席で、顎先を上げて苦しそうにする、黒髪ロングの女性が視界に入ったのは。

私よりもずっと多い5人の男たちの責めに耐えている。

片方の肩に引っかかっていたコートがずり落ちて、彼女の上半身があらわになった。

スレンダーな裸体が、上映中のスクリーンの光を受けてしっとりと輝いている。

豊かな乳房の、硬い頂点は男に吸われ、お餅のように伸びたまま、ふるふると快感に震えている。

その泣いているような妖艶な流し目と、一瞬目があった。

「だめっ! イク…イッちゃう…!」

私は絶頂を迎えた。一瞬、苦しげに目を細めた彼女も、たぶん、いっしょにイッたと思う。

彼女の下に潜り込んでいた男が、満足げに立ち上がったからだ。

服を整える気力もなく、私にかしずき、猫のように優しく胸やあそこを舐める男たちを見た。快感の余韻がまた、さざなみのように押し寄せ、腰がはしたなくビクッビクッと動いてしまう。

胸に広がる不思議な充実感。この刺激、癖になりそう。

私はアナザードアを開けてしまったのかもしれない。